及川敦子建築設計室

work 作品

商店街の通りから店内を見る。

日本茶専門店『神谷園』
リニューアル

所在地東京都大田区
建物用途店舗
施工床面積28.75㎡
施工栄港建設
竣工2020
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コーディネートWHAIS
撮影伊藤華織

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私鉄沿線の商店街で80年以上続くお茶屋さんの事業継承のためのリニューアル。4階建のテナントビルの1階にある店舗部分の改修を行ったものです。

日本茶の消費はペットボトル飲料の普及により農産品としては落ちていませんが、自宅で急須を使いお茶を入れる世帯は減少と高齢化の一途をだどります。 高齢である常連の顧客に加え、これまでお茶に親しんで来なかった若い世代にも「日本茶の良さを伝え発信する店づくり」を通じて足を運んで貰うこと。そのために物販のみであった業態に新たに飲食部門を設置、ドリンクとしてお茶を提供できるカウンターを設置し、リニューアルを図りたいとの依頼でした。


通りから店内を見通せるよう、視認性を意識してコンパクトでありながら中に入ってみたくなるような奥に展開する構成としています。

店内では、商品構成を念頭に置いた性格の異なる商品棚を配置し、来店客の動線に沿って、面白い商品との出会いに繋がる空間を意図しました。
また、今回既存のままとした奥の事務所部分との連結やレストルームのリフレッシュと入り方の改善を行っています。


インテリアは「明るくて入りやすい、住宅のようなくつろげる雰囲気に」との店主の要望を具現化するため、床のチークと白い木肌のトドマツの素材感をポイントに据えまとめました。

イートインコーナーに用いたトドマツ材は、葉はアロマの原料になるがヒノキほど強くない爽やかさがあり、経年変化により強い赤身を帯びることが避けられる無垢材として選定されたもの。
日本茶専門店にふさわしい和の雰囲気を暗示しつつ、地元の若い世代に気軽に立ち寄って貰えるカジュアルなイメージをつくるのに貢献しています。


何より店主の創意による魅力的なオリジナルのスイーツ・テイクアウト主体のドリンクメニューの充実が牽引し、店舗空間との相乗効果で若い世代の顧客の来店が増え、商店街の新たなスポットに生まれ変わっています。

WORKS

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